PN法(経皮的髄核摘出)

腰椎椎間板ヘルニアとは


腰骨の椎間板は、背骨の間をつなぐクッションの役目を果たしています。
腰椎椎間板ヘルニアは、この椎間板がなんらかの理由で変性し、一部が後ろや横などに出っ張っている状態で、神経を圧迫して痛みやしびれ、筋力低下などを起こす疾患です。
腰椎椎間板ヘルニアが起こる原因としては、加齢や腰部への大きな負担などがあり、20~30歳代に多く、40歳代以上にもよくみられます。

椎間板ヘルニアの治療法 PN法


PN法(Percutaneous Nucleotomy)は腰椎椎間板ヘルニアの治療法で、経皮的髄核摘出とも呼ばれています。
PN法では、出っ張ったヘルニアの基部を減圧することで腰や臀部、下肢の痛みやしびれを軽減します。
ただし、椎間板の変形自体を治す治療ではありません。

局所麻酔を用いて行う手術であり、5㎜r程度の切開で可能ですから、侵襲が少ないことが大きなメリットになっています。
そのため、日帰りで受けていただくことが可能で、時間的な負担も少なくなります。
また侵襲が少ないため、出血や感染などのリスクもかなり軽減されます。

PN法のデメリットは、椎間板の変形を治す手術ではなく、症状を緩和させるためのものですから、必ず効果があるという保障ができないことです。実際にこの手術を受けた方の6~7割は症状が緩和されましたが、後の3~4割には思うような効果がなく、症状の改善には追加の手術が必要になりました。なお、加齢によって椎間板が固くなって効果が薄くなる傾向があります。

当院で行っているPN法ではレーザーを使用しないので、健康保険が適用されます。

手術について

手術時間:30分から1時間
入院日数:0日
メリット:侵襲度が非常に低く、身体への負担が少ない。傷痕が目立たない。感染や合併症のリスクが低い。保険適応のため、費用をおさえられる。
デメリット:高度な医療技術が求められる。成功率は60~70%程度。

適応基準・副適応基準

適応基準

  1. 60歳未満
  2. 後縦靭帯非穿破(CTD)
  3. 変性性脊柱管狭窄なし(CT)
  4. 神経根奇形なし
  5. MMT 上4以上
  6. 保存的治療が無効

費用

保険適応:5〜10万円 ※3割負担の場合

Tel.04-2947-3321
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